「検索練習」でメモの読み返し苦手を克服!Notion&ChatGPTで効率よく学習する方法

解決したい課題

勉強をする時、多くの人がノートやメモを取ると思います。
私もその一人で、勉強した内容をちゃんと覚えるために復習が本当に大切だと確信しているものの、
自分のメモを後から読み返すのが非常に苦手です。(気持ちの問題なんですが...)
メモも比較的詳細にとるタイプで、読み返すときはいつもこんな風に思ってました。

  • メモから要点をすぐに掴めない。(所詮メモ)
  • 同じメモを再度読むのが退屈。

そこで、以下の条件をそろえた復習方法を構築したいと考えました。

  1. 短時間で要点を掴む復習方法
  2. メモを直接見ずに効果的に復習する方法

提案する解決策:「検索練習」

「検索練習」という方法で、上記の課題を解消して、楽しく復習できる方法を構築しました。 ざっくり言うと、こんな感じです。

  1. PCで勉強中にメモを取る。
  2. ChatGPTを利用して、メモ内容から問題と解答を生成。
  3. その日の終わりに、生成された問題を解答する。

この方法で、メモを直接読む代わりに、テスト形式の問題で楽しく効率よく復習できます!

「検索練習」とは?

人は情報を単に聞いたり読んだりするだけよりも、思い出すことで記憶が定着すると言われています。
そんな風に情報を思い出す工程を取り入れた学習を「検索練習」と呼びます。
具体的な方法としては、テストやフラッシュカードなどが挙げられます。

必要なツール

  • Notionアカウント フリープラン可
  • Notionデータベース:学習メモ格納用
  • Notionデータベース:復習用テスト格納用
  • ChatGPT ※有料プランのGPT-4を推奨

完成イメージ

以下は完成イメージです。

  1. 今日学習した内容の復習用テスト
  2. 1週間前に学習した内容の復習用テスト
  3. 過去の学習用メモ

スマホで見ると以下画像のように表示されます。

トップビューに今日学習した内容のテストが表示されるので、自分は寝る前にベッドでぽちぽちテストを解いています。

作成方法

1.学習用データベース

  1. まずNotionのテーブルで空のデータベースを作成します。
  2. 必要なカラムを設定します。
    • title
    • createdate
      • 種類:日付
    • tags
      • 種類:マルチセレクト
    • id
      • 種類:ID

Notionのデータベースは、レコード(行)にページが紐づいており、学習時には各レコードのページに学習内容をメモしていきます。

createdateは「今日の復習」「1週間前の復習」など、復習を行うタイミングを指定するトリガーとして使用します。
日をまたがって勉強を行うこともあるので、手動で日付を選択できる種類を使っています。

idは種類:IDを選択することで、レコード生成時に自動でナンバリングされます。 これはなくても問題ないのですが、つけておいて後々損になることもないので設定しています。

2.復習用データベース

  1. まずNotionのテーブルで空のデータベースを作成します。
  2. 必要なカラムを設定します。
    • title
    • relation
      • 種類:リレーション
      • リレーション対象:学習用データベース
    • complete
    • id, tags, createdate
      • 種類:ロールアップ
      • リレーション:relation
      • プロパティ:(id, tags, createdate)

このデータベースでは、ChatGPTから取得した問題と解答を格納します。
学習用データベースと同様に、レコードのページに記載します。
テストは解答が丸見えだと意味がないので、トグルリスト▶️の中に回答を入れておきます。

このリレーションという機能は、別のデータベースを紐づける機能です。
relationカラムでテストの元となった学習メモのレコードを選択することで、メモとテストのレコードが紐づきます。
紐づいたレコード先のリンクが自動で付与されるため、テストを解いていてメモを読みたくなったら、すぐに遷移することができます。

ロールアップという機能は、relationカラムで紐づけたレコードからデータを取得できる機能です。 idとtags、createdateにロールアップを使うことで、学習用データベースに設定したデータが自動で入力されます。

3.ChatGPTでテストを作成

例えば以下のようなプロンプトを生成し、テストと解答を作ってもらいます。

{{指示}}に従って、以下の{{文章}}からタイトルと問題文と解答を作成してください。
{{指示}}
・markdown表記でcodeとして返答する
・問題の数は重要な順で5つに絞る
・問題内容はコードの一部を記述させるような問題にする
・作成した後に、{{文章}}と{{解答}}に整合性がとれているか確認する

{{文章}}
ここにメモをコピペする

自分は未経験からプログラミングの学習を始めたばかりなので、
この例では「〇〇をするためのコードを記述しなさい」というような問題を作ってもらうプロンプトにしています。

GPT-3.5でもできますが、メモを与えているにも関わらず解答が間違えているケースが結構発生しました。
それでも「作成した後に、{{文章}}と{{解答}}に整合性がとれているか確認する」をプロンプトの最後に指定するといくらかマシになりました。

4.復習用のページ

このページで復習テストを開くことができるよう作っていきます。

  1. NotionのテンプレートからエンジニアリングWikiを選択
  2. 「データベースのリンクドビュー」を選択し、復習テスト用のデータベースを表示させる
  3. 表示カラムをtitleとcreatedateのみにする
  4. データベースをcreatedateを前日〜今日になるようフィルターする
  5. 1〜4をもう一つ行い、createdateが1週間前になるようフィルターをかける

これで復習テスト用データベースから、リアルタイムで「1日前」「1週間前」のテストが表示されるようになります。

復習を行うタイミングは自由に設定できるので、3日前や2週間前など増やすことも有効だと思います。
自分の場合はプログラミング学習に使用しており、受験勉強ほど暗記に時間をかけるものではないので、このくらいにしています。

また、復習用テストにcompleteカラムを設定して、チェックボックスにチェックがついていないテストのみを表示させることで、クリアしていないテストのみを表示させるのも効果的です。

ページの右側には、カンバン形式で学習メモをタグ別に並べています。

まとめ

今回は、NotionとChatGPTを使って検索練習を行う方法をご紹介しました。
もしメモを振り返るのが億劫だ…といった課題のある方はぜひ試してみてください!